2011年3月24日(木)「しんぶん赤旗」

震災救援 共産党議員が質問 衆院委

就学援助・心のケアを

宮本氏 教職員の配置手厚く


写真

(写真)質問する宮本岳志議員=23日、衆院文部科学委

 宮本岳志議員は23日の衆院文部科学委員会で、被災した児童・生徒や教職員への緊急支援を訴えました。

子どもたちの現地の実態にふれ

 津波で壊滅的な被害を受けた岩手県の避難所では、男子生徒がトイレ用の水を川にくみに行き、女子生徒は食事を用意。中学生が小学生に勉強を教える「勉強会」を始めています。

 一方で、親や兄弟を失ったり、行方不明のままだったり、帰る場所もなく不安を抱えている子どもたち。寒さやストレスからインフルエンザや急性腸炎なども広がり、健康が危ぐされます。

学校・教職員の活動実態に言及

 福島県では県立高校の多くが避難所となり、12時間交代制で教職員がつめるなど献身的に支援活動をしています。そのため教職員が子どもたちの安否確認などを行えないなど本来の業務に支障をきたしています。

 宮本氏は、全国の教育関係者の協力も募り、不安を抱える子どもたちに対する健康や心のケアをはじめ、学用品や教科書の支給、就学援助の認定、奨学金給付・貸与などの緊急支援を求めました。避難所での支援活動に専念できる者の配置や、受け入れ学校に対する教職員の追加配置など新学期に向けて支援活動に追われている教職員の負担軽減を訴えました。

 高木義明文部科学相は、避難所における子どもたちや教職員のとりくみについて「心打たれる。敬意を表し感謝したい」と表明。「教職員が本来の業務に専念できるよう最大の努力をしていかなければならない」と述べました。子どもの心のケアのため、臨床心理士を144人派遣することや、学用品の支給などは災害救助法にもとづき補助することも明らかにしました。

 宮本氏は、新学期に備え、被災した子どもたちの受け入れに柔軟に対応するよう要求。高木文科相は「さまざまなケースが考えられる。非常時の災害なので弾力的な対応を周知した」と述べました。

 さらに宮本氏は、大学生の就職内定率が77%と深刻な状況であるなかで、「被災を理由に内定取り消しがさらに広がると予想される」として対策を求め、大企業に追加採用を求めるべきだと強調しました。





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