2011年3月22日(火)「しんぶん赤旗」

アラブ諸国デモ続く

40万人規模も・死傷者相次ぐ


 【カイロ=伴安弘】アラブ諸国で20日、民主化を要求するデモが行われました。

 モロッコでは、首都ラバト、カサブランカなど多くの都市で、市民の権利の獲得と不正・腐敗の一掃を要求するデモが行われ、全国で40万人が参加しました。

 同国では国王モハメド6世が首相と議会の権限を強化する憲法改正案を発表していますが、デモ参加者らは、国王の権限の制限など2月20日の最初のデモで掲げた要求に国王が応じていないと批判しています。

 シリアでは南部の都市ダラアで数千人が反政府デモを行い、48年続いている非常事態令の撤廃と不正・腐敗の一掃を要求。これまでのデモで5人の市民が殺害されたことに抗議しました。

 この日のデモでは治安部隊が実弾を発射、参加者1人が死亡し、数十人が負傷したと伝えられます。一方、デモ隊の一部が市の裁判所の建物などに放火しました。同市での反政府デモは20日で3日連続となります。

 レバノンの首都ベイルートでは「宗派主義体制」を終わらせることを求めて数千人がデモに参加しました。

 イエメンでは18日に反政府デモ参加者少なくとも52人が治安部隊によって殺されたことに抗議し、数閣僚が辞任。これに対しサレハ大統領は20日、内閣の総辞職を発表しました。





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