2011年3月22日(火)「しんぶん赤旗」

アラブ連盟、欧米を非難

リビア空爆

「民間人への爆撃」


 【カイロ=伴安弘】アラブ連盟(21カ国と1機構、リビアは資格停止中)のムーサ事務局長は20日、仏米英軍などによる対リビア軍事攻撃について、同連盟が求めた飛行禁止区域設定を超えた攻撃だとして、「民間人に対する爆撃」を非難しました。アフリカ連合(AU)も19日、リビア爆撃を批判し、停止を求めています。


 エジプト国営通信によると、ムーサ氏は「今リビアで起きていることは飛行禁止区域設定の目的とは異なる。われわれが求めているのは民間人の保護であり、民間人をさらに爆撃にさらすことではない」と述べました。その上で、リビア問題を論議するアラブ連盟の緊急会合の開催を呼び掛け、民間人を巻き込んだ爆撃について報告を求めました。

 一方、AU(52カ国と西サハラ)は19日、モーリタニアの首都ヌアクショットでリビア問題委員会を開き、空爆の「即時停止」を呼び掛けました。また「(リビアに対する)いかなる外国軍の軍事介入」も拒否するとの声明を出しました。AUは今月初めにも同様の声明を発表していました。

 欧米諸国と北大西洋条約機構(NATO)は、リビアへの軍事介入の条件としてアラブ連盟の支持と国連安保理決議に加え、AUの支持を挙げていました。しかし、その後、AUの支持は必要ないと姿勢を変えています。





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