2011年3月12日(土)「しんぶん赤旗」

東北地方太平洋沖地震

家族と連絡つかない 住民ら不安


 M8・8の巨大地震が11日、東日本を襲いかかりました。大きな津波が東北地方の太平洋沿岸部をのみこみ、船舶や車、家屋が流されました。激しい揺れにより建物や道路、橋が損壊。市街地やコンビナートで火災が発生し、原発は停止。停電が約780万件。首都圏では電車が止まり、線路を人が歩くなど大混乱し、甚大な被害は広範囲に及びました。


仙台避難所

 避難場所になった仙台市青葉区の東二番丁小学校には午後8時ころまでに約1000人が避難しました。

 停電しているため、避難者がいる廊下や教室は真っ暗です。小学校前で毛布にくるまり校舎に入る順番を待っていた石巻市の女性会社員(57)は「家の状態や家族が無事なのかの連絡がつかず不安です。家が海に近いので浸水しているかもしれない」と話しました。

 柴田町のデパート店員の女性(27)は「店内の陳列物が落ちたりしていました。午後4時に避難場所の小学校にきました。7時半ころに校舎の中に入れました。さっきやっと母と連絡がつきました。ここ(避難場所)は断水のためトイレの水が流れない。困っています」と話しました。

 校舎の中では、携帯電話や懐中電灯以外に光はなく、真っ暗な教室や廊下は避難住民でいっぱいでした。ラジオに耳をすましながら話す人たちの声が静かに響いていました。

 青葉区では信号機が消え、通りが真っ暗な所もあります。

 コンビニエンスストアのなかには店を閉じているところもあります。

 太白区の女子学生(19)は「2軒目のコンビニで食料を買うことができました。でも弁当やパンは売り切れでした。チョコレートやスナック菓子、ペットボトルのお茶など約3500円分を買いました」と話しました。

 停電で暗くなったコンビニ店内では約30人の客が携帯の明かりを手がかりに商品を選んでいました。(唐沢俊治)





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