2011年3月3日(木)「しんぶん赤旗」

米艦2隻、地中海派遣

早期の軍事介入には否定的


 【ワシントン=小林俊哉】ゲーツ米国防長官は1日の記者会見で、米海軍の揚陸艦2隻と海兵隊員約400人を地中海地域に派遣したことを明らかにしました。一方で、軍事行動については「考慮に細心の注意が必要だ」として慎重姿勢を示しました。

 ゲーツ氏は、強襲揚陸艦「キアサージ」と輸送揚陸艦「ポンス」が間もなく地中海に到着すると表明。派遣の意図については、人道支援に言及しつつ、「大統領の選択肢にできるだけ幅を持たせるためだ」と述べました。

 ただ「いかなる決定も下されてはいない」とも主張。国連安保理による軍事力行使のための決議があるわけでもなく、北大西洋条約機構(NATO)内でも見解が一致していないと指摘し、早期の軍事介入には否定的な姿勢を示しました。

 リビア上空での飛行禁止区域の設定については、同じ会見でマレン統合参謀本部議長が「極度に複雑な作戦となる」として、軍事面での困難さを指摘。マティス中央軍司令官も同日の米議会での証言で、軍事的に課題が多いと主張しました。





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