2011年2月28日(月)「しんぶん赤旗」

対リビア制裁を決議

国連安保理が全会一致採択


 【ワシントン=小林俊哉】国連安全保障理事会は26日、リビアへの制裁措置を盛り込んだ決議を全会一致で採択しました。

 同決議は、リビアのカダフィ政権によるデモ隊への弾圧を「人道に対する罪」として、国際刑事裁判所(ICC)に付託するとしています。カダフィ政権の弾圧政策が国際法廷の場で裁きを受けることになります。

 ICCの検察官は2カ月以内に、捜査状況などに関する最初の報告を安保理に行います。

 決議は、リビアへの武器輸出禁止、最高指導者カダフィ大佐と家族、政権幹部の資産凍結や渡航禁止を盛り込んでいます。

 また、市民への暴力行為を非難し、速やかな停止を要求しています。

 安保理はリビア情勢について、22日に声明を出し、カダフィ政権に国民保護の責務を果たすよう求めました。しかし、反政府デモを続ける国民への武力弾圧が続いたことから、今回の決議となりました。

 ロイター通信によると、同案は、英仏が米独とも協議の上で起草したものです。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、決議案での早期合意を得るよう促していました。


カダフィ氏退陣求める

米大統領

 【ワシントン=小林俊哉】オバマ米大統領は26日、ドイツのメルケル首相と電話で会談し、リビアの最高指導者・カダフィ大佐について「すでに支配の正統性を失っている」と述べ、カダフィ氏の即時退陣を求める姿勢を明確にしました。

 ホワイトハウスが同日、明らかにしました。これまで、在リビア米国人の安全性への配慮などから直接の退陣要求を避けてきた米政府でしたが、同日、オバマ大統領は、早期退陣を求める姿勢を強調。クリントン国務長官も同日、声明を発表し、カダフィ氏の辞職を求めました。





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