2011年2月21日(月)「しんぶん赤旗」
福祉でこそ都財政回復
小池氏
テレ朝系番組
東京都知事選を特集した20日のテレビ朝日系「サンデー!スクランブル」に、小池あきら都知事予定候補(革新都政をつくる会、日本共産党推薦)が生出演し、立候補を表明している渡辺美樹氏と討論しました。
冒頭、「どう東京を変えていくのか」と問われた小池氏は「あたらしい“福祉都市・東京”へ」と書いたフリップを掲げ、「子育てが安心してできる、住み続けられる東京をつくりたい」と表明。財源としてオリンピック誘致のための積立金が4000億円残っていることや、それ以外にも都民のために使える積立金が1兆円あることを示しました。
一方、渡辺氏はオリンピック誘致を「必要」と主張。小池氏は、税金を使う順番はオリンピックが先だろうかと問題提起し、「住み続けられる、くらし続けられる東京の実現こそが都民の夢ではないだろうか」とさとしました。
キャスターから「福祉に力を入れると財政が悪くなるのでは?」と疑問が。小池氏は、安心できる医療、介護、子育てのネットワークづくりで都民の将来不安をなくしてふところをあたためれば景気回復、税収増になると解明し、「福祉都市をつくることが東京都の財政を立て直すことにもなる」と述べました。
石原都政の評価を問われ、小池氏は新銀行東京への1400億円の税金投入や築地市場移転など「税金の浪費」と、1日当たり327万円という石原知事の豪華海外出張など「都政の私物化」をあげて、「庶民の感覚では納得できない」と厳しく批判しました。
出馬が取りざたされている東国原英夫氏(前宮崎県知事)が、大阪の橋下徹知事や名古屋の河村たかし市長ら“地域主権”を掲げる首長らと連携する動きを見せていると話題に。
小池氏は「国に対してもの申すことは大事だ」と、国の言いなりにムダな公共事業の負担金を払う都政をあらためるとしたうえで、「大阪や愛知の動きは『もっと自由にハコモノ建設や福祉の切り捨てをやらせてくれ』というもので、私と正反対だ」と指摘して、こうした流れにはくみしないと語りました。
高すぎる都知事の給与・報酬について、小池氏が「石原知事の退職金は4年分で4000万円をこえる。3期で1億4000万円以上だ」と大幅な見直しを訴えた一方、渡辺氏は「都知事の年収2300万円は安い。4000万、5000万円の給与を取ることは自由主義において適正だ」と反対しました。
スタジオで討論を聞いた漫画家の黒鉄ヒロシさんは「新銀行東京を徹底究明してほしい。石原さんの(政治の)清算が必要」とコメント。テリー伊藤さんは「東京にいると金がかかる。高齢者が健康でいるために体を動かせてお金がかからない場所をつくってほしい」と話しました。