2011年2月20日(日)「しんぶん赤旗」

200万人「勝利の行進」 カイロ


 【カイロ=伴安弘】エジプトの首都カイロで18日、ムバラク大統領の辞任を受け、民主化の推進を求める集会が行われ、以前は反政府デモを無視してきた国営通信が「200万人以上がタハリール(解放)広場に集まった」と伝えました。

 この集会は「勝利の行進」として呼びかけられ、全権を握っているエジプト軍最高評議会に文民政権への移行などの約束を守るよう求めました。集会には親子連れをはじめさまざまな層の人々が参加、強権政権を倒し民主化に歩み始めた新しいエジプトを祝い、喜びに満ちていました。

 金曜礼拝のこの日は、イスラム教スンニ派の「世界イスラム法学者会議」の議長ユーセフ・カラダウィ師が広場で説教。ムバラク大統領が辞任前に任命し、エジプト軍最高評議会によって存続が認められたシャフィク内閣の総辞職を求めました。同師はムバラク大統領によって国外追放され、30年間、入国を禁じられてきました。

 反政府デモを主導してきた青年組織は前日の17日、既存の野党青年組織を含む「青年革命連合」の結成を発表。この日の集会を前に軍最高評議会に対し、シャフィク内閣の総辞職と専門家による実務者内閣の樹立を要求しました。

 さらに、▽政治囚の即時釈放▽(警察を統括する)内務省と与党・国民民主党の高官の裁判▽国家治安調査局(秘密警察)長官の解任▽非常事態令撤廃のスケジュールの発表―の要求を掲げました。

 シャフィク首相は来週にも内閣改造を行い、反政府デモ側をなだめ、労働者のストを沈静化させたい意向だといわれます。





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