2011年2月19日(土)「しんぶん赤旗」

NTT西 配転無効

最高裁上告棄却 労働者勝利が確定


 NTT11万人リストラ「50歳退職・賃下げ再雇用」に応じないことを理由に遠隔地へ異業種配転したのは違法と重見幸春(60)、高野長蔵(61)、矢野佳久(60)の3氏が訴えていた裁判で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は18日までに、NTT西日本の上告を棄却、上告不受理を決定しました。これにより、2006年の2度目の配転は配転命令権を乱用した違法な命令であるとして、3人それぞれに200万円の慰謝料の支払いを命じた高松高裁の判決が確定しました。


 3氏は同日、松山市の教育会館で弁護団(東俊一団長)とともに記者会見し、「大きな勝利です。NTTの11万人リストラとたたかっている労働者を大きく励ますものと確信します」と話しました。

 決定を受け、通信産業労組は、NTT西日本に謝罪を求める要求書を提出。原告団長の重見さんは、ことし1月1日に松山への復帰を勝ち取りましたが、高野、矢野の両氏は昨年3月に配転先で定年を迎えました。

 3氏は、50歳退職・賃下げ再雇用のNTTリストラに従わなかったため、報復・見せしめとして02年、当時勤務していた愛媛から大阪と名古屋に異業種、遠隔地配転を命じられ、06年に名古屋から大阪などに再配転させられました。





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