2011年2月15日(火)「しんぶん赤旗」

中国での旧日本軍遺棄毒ガス

被害者 日本政府は謝罪を

東京地裁


 中国吉林省敦化(とんか)市郊外・連花泡で2004年7月、旧日本軍が遺棄した砲弾の毒ガスに被毒した周桐さん(18)、劉浩くん(14)が日本政府に賠償を求めている敦化事件訴訟の口頭弁論が14日、東京地裁(本間健裕裁判長)で開かれました。

 周さんが意見陳述しました。周さん(当時12歳)は、川遊び中に土手に刺さっていた砲弾にふれ、毒ガス液を太ももと足の甲にあびました。激痛をともなった治療、入院の後、中学校に進学しましたが、同級生の毒ガス被害への偏見・中傷、集中力や、免疫力の低下、強い疲労感で退学せざるを得ませんでした。

 「毒ガスによって進学と友人を失い、生きていくのがつらいと考えるようになった。日本政府は被害者に素直に謝罪してほしい。危険な毒ガスを全部発見して、連花泡をきれいなところに戻してほしい」と訴えました。





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