2011年2月7日(月)「しんぶん赤旗」

タイ首相「覚書沿い国境画定」

カンボジア停戦 平和的に解決


 【ハノイ=面川誠】タイのアピシット首相は6日のテレビ番組で、カンボジアとの戦闘が停止したことを受け、2000年に調印した国境画定に関する両国間覚書に沿って平和的に問題を解決すると述べました。

 両国は4、5の両日、ヒンズー教寺院「プレアビヒア」周辺で砲撃、銃撃戦を展開。国境地域の両国軍司令官は5日に停戦に合意し、6日には戦闘防止策の協議に入りました。

 戦闘で少なくともタイ兵1人、カンボジア兵1人が死亡、両国民間人にも死傷者が出ました。

 アピシット氏は、「覚書があるからこそ、早期に停戦が実現した」と指摘しました。覚書は「話し合いを通じた平和的な解決」を明記。覚書に基づき共同国境画定委員会が設立され、協議を重ねてきました。

 両国は2008年にプレアビヒアがカンボジアの申請で世界遺産に登録されたことを契機に関係が悪化。09年の戦闘でタイ軍兵士2人が死亡しました。昨年12月に兵力撤収を開始し、両国が関係正常化を宣言していました。





■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp