2011年1月20日(木)「しんぶん赤旗」

ベトナム共産党大会閉幕

「社会主義志向の工業国へ」

新綱領採択 書記長にチョン氏


 【ハノイ=面川誠】12日から当地で開かれていたベトナム共産党第11回大会は19日、新綱領、政治報告、2011〜20年社会・経済開発戦略、大会決議を採択し、新指導部を承認して閉幕しました。ノン・ドク・マイン書記長の後任にはグエン・フー・チョン国会議長が選出されました。


 チョン新書記長は閉幕後の記者会見で、「大会で採択された文書は、21世紀半ばまでに社会主義志向の近代工業国を築く基礎になる」と強調しました。

 綱領改定は1991年以来20年ぶり。ベトナムがめざす社会主義社会は「現代的生産力と相応の進歩的生産関係とに立脚した高度に発達した経済を有する」と規定。このために「社会主義志向の市場経済」を発展させるとしました。

 対外政策では、「東南アジア諸国連合(ASEAN)とともに平和、安定、協力、繁栄」を目指すとしました。

 政治報告は経済、政治を含む「全面的なドイモイ(刷新)」を引き続き推進すると強調。私企業経営者の入党を試験的に認める方針を盛り込みました。

 社会・経済開発戦略は、20年までに1人当たり国内総生産(GDP)を3000ドルまで引き上げる目標を掲げ、成長の持続可能性を高める必要性を強調しました。

 今回の大会では、人事決定の民主化を図るため、定数175の中央委員候補として218人の名簿を代議員に提示。活発な論議を経て代議員による投票で委員を選出しました。前期中央委員会が推薦した候補のうち7人が落選しました。

 中央委員会が選出した政治局はチョン書記長、グエン・タン・ズン首相、チュオン・タン・サン党書記局常務、トー・フイ・ルア党理論評議会議長ら14人で構成。事前に検討された書記長の大会直接選挙は見送られ、中央委員会で選出されました。


 グエン・フー・チョン氏略歴 1944年4月14日生まれ。67年にベトナム共産党入党。91〜96年、党中央理論誌「コンサン」編集長。94年、中央委員。97年、政治局員。2000年、ハノイ市党書記。01年、中央理論評議会議長。06年、国会議長。





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