2011年1月5日(水)「しんぶん赤旗」
ベトナムが新10カ年計画
社会主義志向工業国へ
【ハノイ=面川誠】ベトナムのグエン・タン・ズン首相は、今年から2020年までの新たな社会・経済開発10カ年計画について論文を発表し、社会主義志向の市場経済を発展させ、2020年までに工業国家を建設すると強調しました。ベトナム各紙が4日に報じました。
ズン首相は最近の世界情勢の特徴として、(1)科学技術の進展による経済構造の変化(2)グローバル化による経済連携の深化(3)インド、中国などの新興政治・経済大国の登場―を指摘。新10カ年計画を世界情勢に適合させて推進すべきだとしています。
国内経済については、国営部門の主導的役割を堅持し、マクロ経済を安定させるために政府による経済調整を行うとする一方で、「さまざまな形態の経済セクター間の公正な競争のための環境をつくる」としています。
新10カ年計画の優先課題として、(1)社会主義志向の市場経済建設(2)人的資源の開発加速化(3)均衡のとれたインフラ整備―を挙げました。新10カ年計画は12日から19日まで開かれるベトナム共産党第11回大会で承認される見通しです。