2010年12月20日(月)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 「軍隊と警察に守られた植民地視察だ」との声もあがりました。自衛隊機に乗りこみ沖縄の空を飛んだ、菅首相に対して▼辺野古の上空にも行きました。亜熱帯の日差しにきらめく、ゆたかなサンゴ礁の海。首相は、“やっぱりここがベターだわい”と思ったのでしょうか。普天間基地の辺野古への移転を、「沖縄のみなさんにとってベターな選択」と語っていた首相でした▼ベター、つまり「いっそうよい」。“なにがよいのだ”と県民の憤りを招いたうえ、市民の視線を避け、米軍基地を訪れたり、自衛隊機に乗ったり。辺野古で座り込む人たちがいいました。「住民と話をせずに上から見下ろすとは、県民を侮辱している」▼列島の南で菅首相が不信をかっているころ、北でも住民の不信感をつのらせる人がいました。鳩山元首相です。選挙区のある北海道で、議員の引退を正式にとりさげました▼首相を辞めるとき、政界からの引退を明言していた元首相でした。「鳩山さんが分からなくなった」と戸惑う支持者。「もう、いいかげんにしてほしい」と、言葉の軽さにうんざりする人。北海道の民主党幹部も、「どうして?」▼菅氏。鳩山氏。民主党結成のもう一人の立役者が、小沢一郎氏です。「政治とカネ」をめぐり、駄々をこねるように国会での発言を拒み、民主党を振り回します。が、人気の落ちた菅首相には、いなくては困る人らしい。支持率を上げる機会は、“脱小沢”のように振る舞う見せ場ぐらいとか。三者三様の年末です。





もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp