2010年12月12日(日)「しんぶん赤旗」

精神医療 充実ぜひ

基本法制定へ100万署名訴え


 こころの健康を守り推進する基本法の制定を求めて11日、東京で宣伝・署名が行われました。民間団体「こころの健康政策構想実現会議」の「100万人署名推進委員会」による、初の全国規模でのとりくみです。3時間にわたるリレートークで貧しい精神保健・医療の現状を訴え、署名への協力を呼びかけました。

 23年前に統合失調症を患ったというさいたま市の男性(43)は「心の病気はいつ誰にふりかかってくるかわからず、決して人ごとではありません。国を動かさないとこの問題はよくなっていかない」と訴えました。

 岡山からかけつけた中島豊爾全国自治体病院協議会副会長は、「960病院でつくる協議会も、精神疾患の医療・福祉を向上させるため署名に全力をあげる」と、決意をのべました。

 夫とともに署名に応じた東京都世田谷区の女性(43)は、「私は難病で精神的にもいろいろあります。国が病気のことを理解し、対策が進む手助けになればいいですね」と語りました。

 各地の患者・家族会をはじめ日本看護協会、全国民主医療機関連合会、日本医療労働組合連合会、香山リカさん(精神科医)、落合恵子さん(作家)など、幅広い団体・個人が署名に賛同し協力しています。同会議は来年の通常国会への請願署名の提出を目指しています。


 こころの健康政策構想会議 患者や家族、精神科医ら90人が4月に設立。毎年3万人以上がみずから命を絶ち、国民の40人に1人以上が精神疾患で受診している現状を「国民のこころの健康の危機」として、国が重要施策と位置づけてとりくむことを求めています。構想会議は構想実現会議に名前を変え、基本法制定に向け署名を進めています。





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