2010年12月3日(金)「しんぶん赤旗」

志位委員長、フンシンペック党党首と会談

平和・核廃絶へ協力強化


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(写真)フンシンペック党のカエウ党首(右)と握手する志位委員長=1日、プノンペン(面川誠撮影)

 【プノンペン=面川誠】カンボジアを訪問中の日本共産党の志位和夫委員長は1日、第6回アジア政党国際会議(ICAPP)総会の共同主催政党であり同国の連立与党フンシンペック党のカエウ・プットリャスメイ党首と同党本部で会談しました。

 志位委員長は、最近の水祭りに群衆が殺到し三百数十人が死亡した惨事へのお見舞いを述べるとともに、初めて訪れたカンボジアが「内戦を終結させ、国民和解をすすめ、発展・繁栄をとげていることをうれしく思います」と表明。両党関係の発展を願うとともに、日本・カンボジア両国の友好関係がより豊かなものとなるよう貢献したい、と語りました。

 カエウ党首は、カンボジアの平和、安定、発展をもたらした人民党とフンシンペック党の2党連立政権の実績に触れるとともに、国際社会、とりわけ日本からの支援に感謝しました。そして「アジア政党国際会議の機会に両党の会談ができたことは、両党の友好関係を大きく発展させるものです」と述べました。

 志位委員長は、カンボジアが1999年に正式加盟した「東南アジア諸国連合(ASEAN)が地域の平和共同体として発展していることに注目しています」と述べ、「カンボジアが2012年にASEAN議長国を務めることが予定されるなど、その役割が重みを増していることに、大きな期待をもっています」と語りました。

 そして、カンボジアの憲法に「永世中立と非同盟」「軍事同盟への不参加」「紛争の平和解決」「核兵器禁止」などの理念が盛り込まれていることに言及、シアヌーク前国王が1955年のバンドン会議や第1回非同盟首脳会議に出席するなど、「カンボジアが非同盟運動の発展に尽力してきたことに敬意を抱いています」と表明。毎年の国連総会で、カンボジアが核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議案の共同提案国となっていることに触れて、世界とアジアの平和、核兵器廃絶での両党の協力を希望しました。

 カエウ党首は、志位氏に対して、「カンボジアの歴史と現在について深い知識をお持ちですね」と応じ、両党が世界と地域の平和を目指す点で共通の目標を持っており、平和のために協力していく機会があると思うと答えました。

 志位氏は、最後に北東アジアでの平和の課題について、北朝鮮の民間人への無差別砲撃を厳しく非難する声明を発表したことを紹介し、何よりも外交的、平和的解決が必要であり、6カ国協議の枠組みの活用の重要性を強調。「東南アジアで起こっている平和の流れを、北東アジアに押し広げるために力をつくしたい」と述べました。

 カエウ氏は「カンボジアやASEAN諸国は、外交的な話し合いで問題を解決するよう求めています。いったん事が起これば、朝鮮半島だけでなくこの地域全体に影響が及びます。カンボジア政府はかつて戦争の被害を受け、それがどういうものかよく知っています。私たちは常に平和の側に立ちます」と答えました。

 会談には、日本共産党の緒方靖夫副委員長・国際委員会責任者、森原公敏国際委員会事務局長が、フンシンペック党側からニエク・ブンチャイ書記長・副首相、テップ・ヌナリ、シム・ソン両副書記長などの党指導部が同席しました。





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