2010年11月9日(火)「しんぶん赤旗」

原発から希少生物守る

山口・上関 保団連が住民と交流


 医師や歯科医師でつくる全国保険医団体連合会(住江憲勇会長)は6、7の両日、山口県柳井市と上関(かみのせき)町で公害視察会を開き、関東や関西、九州などから約30人が参加しました。

 中国電力(本社・広島市)が上関町で進めている原子力発電所建設計画について、学習講演会や建設に反対している祝島(いわいしま)住民と交流を深め、学習講演会の最後に原発建設計画の中止を求めるアピールを採択しました。

 6日に行われた柳井市での学習講演会では、山口県立大学の安渓遊地(あんけい・ゆうじ)教授と同大学の安渓貴子講師が「上関における生物多様性の保護の必要性」と題して記念講演。中電の環境影響評価書の内容のずさんさを指摘し、「上関原発建設計画には多くの問題が残されている」と強調しました。

 「長島の自然を守る会」の高島美登里代表は、「原発建設予定地周辺の海域には、世界でもめずらしい生物が発見され、希少生物の宝庫となっている」と自然保護の重要性を訴えました。

 7日には、参加者は祝島に渡り、原発建設に反対している「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の清水敏保事務局長らと懇談。島民の建設反対への思いや反対運動の状況、原発に頼らない取り組みなどについて報告を受けるなど交流を深めました。

 公害視察会は1986年から「各地の公害をなくし環境を守る運動の前進に寄与するため」毎年実施され、今回で25回目となります。





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