2010年10月25日(月)「しんぶん赤旗」

水俣病 福岡で検診・相談会

“国の責任で救済を”


 水俣病の検診・相談会が24日、千鳥橋病院(福岡市博多区)で行われました。福岡県民主医療機関連合会などでつくる実行委員会の主催。市内などから熊本県と鹿児島県にまたがる不知火海沿岸での居住歴のある約40人の市民が訪れ、医療ソーシャルワーカーなど55人のスタッフが相談と検診に対応しました。熊本県の天草からも医師が駆け付けました。

 訪れた市民からは、事前に記入した問診表などをもとに、症状のことや「水俣病特措法に基づく一時金を申請できないか」などの相談が寄せられました。

 「実家の妹にすすめられて相談に来た」という鹿児島県出身の男性(77)=福岡市城南区=は「実家のある島は水俣市(熊本県)の対岸。自分たちでとってきた貝や魚が1日3食のおかずでした。地元の友人でも患者として認定された人がいる」と話し、「まだ水俣病について知らない人が多いのではないか。国として、きちんと患者の救済に取り組んでほしい」と訴えました。

 相談に応じた協立クリニック(水俣市)の池田龍己さんは「水俣病について周知が不十分で、情報が伝わっていないのが一番の問題」と指摘し、「国・行政の責任で必要な周知・救済が必要です」と語りました。





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