2010年10月5日(火)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 ゼネコンと政治家。その癒着関係は「政治とカネ」事件史に切っても切り離せないものです。東京第5検察審査会が、民主党の小沢一郎元幹事長を政治資金規正法違反で強制起訴すべきだと再議決したことは、あらためてそれを浮き彫りにしました▼検察審査会の議決書は小沢氏の供述にたいして、土地購入資金4億円の出所についての説明は「いちじるしく不合理で、到底信用することができない」と批判。4億円の出所を明らかにしないことが、政治資金収支報告書の不記載、虚偽記載の動機につながっていると指摘しています▼4億円に中堅ゼネコン「水谷建設」からの1億円の裏金が含まれていることが事件の大きな焦点です。この裏金については、「赤旗」日曜版が複数の水谷建設関係者から直接取材して報じたことで表面化しました▼小沢氏がいくら潔白を主張しても、裏金を渡した当事者の口をふさぐことはできません。西松建設の違法献金事件でも同社幹部が本紙に小沢氏側の公共工事入札への関与を詳細に語ってくれたこともあります▼小沢氏は、自民党時代もゼネコン汚職事件など、建設業界がらみの事件でたびたび名前が浮上しました。そして西松事件、今回の事件…。法廷や国会の公開の場で説明するのが当然です▼起訴議決には、検察審査会メンバーの11人中8人以上の賛成が必要です。今回の結果は、検察審査会の良識を示すと同時に圧倒的な国民の声を反映しています。小沢氏も民主党もそれを肝に銘じるべきでしょう。





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