2010年10月3日(日)「しんぶん赤旗」

県民が主役の県政を

沖縄知事選 イハ氏出馬表明


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(写真)イハ氏(左から4人目)の出馬表明で、必勝の決意を固め合う参加者ら=2日、沖縄県宜野湾市

 11月11日告示(28日投票)の沖縄県知事選に立候補するイハ洋一・宜野湾市長が2日、沖縄県宜野湾市内のホテルで出馬表明を行いました。

 「新しい沖縄へ」のノボリが林立する会場は、「IHA」の文字が入った黄色いTシャツ姿の青年らでぎっしり。「立候補を決意した主な理由は次の三つです」。会場を埋めた団体・個人を前にイハ氏が切り出しました。

 「一つは辺野古への県内移設を断念させ、普天間基地の閉鎖・返還を実現する。二つは保守県政下の『失われた12年』に終止符を打ち、自立し発展する新しい沖縄への挑戦。三つは県民のための県政をつくることです」

 イハ氏は、県民が大きな不安を抱える暮らしや医療、福祉などに「県が解決策を示しえていない」として、「県民が主役の県政実現」を強調しました。

 出馬表明に先立ち、イハ氏と3党が「沖縄県知事選挙に臨む基本姿勢」に調印。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員・県委員長は「知事選は沖縄の進路にとっての天王山。イハさんは普天間基地の危険性と『県内たらい回し』では解決にならないことを全国と世界に伝えたが、これは現職の知事にできる仕事ではなかった」とイハ氏の政治力を強調。「多くの県民が待ち望み、全国が注目しています」(社民党・照屋寛徳衆院議員)、「現職知事のカジノ誘致で活路は見いだせない」(糸数慶子参院議員・沖縄社大党委員長)と3党代表があいさつしました。

 記者から、現職知事が最近の県議会で「県外移設」を口にしていることについて問われたイハ氏は、「県民は県内移設に反対しており、県知事がそれをうけて『県外移設』に行き着いたことはいいこと」と答えました。


沖縄県知事選挙に臨む基本姿勢

イハ候補と共産党など調印

 2日、イハ洋一知事候補と日本共産党県委員会、社会民主党県連、沖縄社会大衆党が調印した「沖縄県知事選挙に臨む基本姿勢」の全文は次の通りです。

 (1)普天間基地の早期閉鎖・返還、県内移設断念、日米共同発表撤回、海兵隊撤退を日米両政府に求めます。また返還された基地の跡地利用や基地従業員の雇用問題などに取り組み、日米地位協定の抜本的な改定を求めます。

 (2)沖縄の特性をいかした産業・経済の振興に力を入れます。観光産業、地場産業、農業・漁業および中小企業の振興をはかり、沖縄経済の足腰を強め、高失業率の改善と若者の雇用創出を図ります。カジノの導入に反対します。

 (3)乱開発や米軍演習による自然破壊を止めさせ、かけがえのない自然・環境の保全、回復に力を入れます。世界的に貴重な動植物が生息する琉球諸島の自然を守り、生物多様性の視点から「世界自然遺産」への登録をめざします。

 (4)憲法9条を守り、県政と県民の暮らしのなかに憲法をいかします。県立病院の独法化など、構造改革路線にもとづく暮らし破壊の行財政改革に反対し、社会保障の拡大充実を図ります。

 (5)自主性、主体性、思いやりをはぐくむ民主教育をすすめます。歴史教科書検定意見の撤回を求めると同時に、沖縄の歴史・伝統文化を大切にし、学術・文化・スポーツを花ひらかせる県政を実現します。





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