2010年9月30日(木)「しんぶん赤旗」

政党助成金09年報告 総選挙 税金頼み

宣伝費 民主57億、自民61億円


 総務省は29日、2009年分の政党交付金(政党助成金)の使途報告書を公表しました。政党助成金を受け取った民主、自民、公明、みんな、社民、国民新、新党日本、改革クラブ(現在新党改革)8党の支出総額は08年比49・9%増の387億9300万円で、1995年の政党助成制度実施以来4番目の高額。09年総選挙に湯水のように国民の税金が使われた実態を示しています。


 支出の内訳では、選挙関係費や宣伝事業費など政治活動費の占める割合が58・0%と、大きな選挙がなかった08年の40・7%から大幅に増加しました。使い残した政党助成金を国庫に返納せずにためこんだ08年末の基金残高112億6500万円を44億200万円(09年末)まで取り崩して使いました。

 政権交代を掲げた民主党は、テレビCM放映料や新聞広告掲載料など宣伝事業費に多額の税金をつぎ込み、前年比2・2倍の57億3100万円を支出。選挙関係費は前年比30倍の26億7800万円を一挙に使いました。

 自民党も前年比2・3倍の宣伝事業費61億7900万円、38倍の選挙関係費18億5100万円を政党助成金で支出。自民党の政治活動費は交付8党のうちで最多の106億3600万円となりました。

 09年に8党が受け取った政党助成金総額は319億4200万円で、制度実施から15年間の各党の山分け総額は4719億円にのぼりました。この間、これらの政党は政党助成金も企業・団体献金も受け取る“二重取り”を続けています。

 日本共産党は、企業・団体献金も政党助成金も受け取らず、党費と個人献金、「しんぶん赤旗」発行などの事業収入といった浄財に依拠する清潔な姿勢を貫いています。

 政党助成金の使途報告書は例年、政党・政治団体の収支や資産などを記載した政治資金収支報告書とともに公表(通常9月)されてきましたが、09年の収支報告書の公表期限が11月末までと法改定されたため、今回は使途報告書単独の公表となりました。


 政党助成金 1995年から実施。国民1人当たり250円で年総額が算出されます。1月1日現在の所属国会議員数と直近の総選挙、過去2回の参院選の得票率を基に当初額が決まり、交付を申請した政党に年4回(4、7、10、12月)に分けて配分されます。

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