2010年9月27日(月)「しんぶん赤旗」
若者の5割 「現状と将来 不安」
仏の貧困調査
「怒り覚える」38%
フランスで、金融危機を発端とする経済危機が貧困を拡大し、特に若者のなかで将来不安を増大させているとの調査結果が、このほど明らかになりました。
今回4年目となるIfop社による貧困に関する調査で、「これまでの人生で実際に貧困状態を経験したことがある」と答えた人が33%と、前年比で3ポイント増加しました。経済危機の影響に加え、男性の失業率、35〜44歳の年齢層の失業率がそれぞれ上昇していることが主な要因だと分析しています。
18〜30歳を対象にしたアンケートで、現状と将来について考えた時に「不安を感じる」と答えたのが50%、さらに「怒りを覚える」と答えた若者も38%(複数回答式)いました。また「学歴が労働市場への参入を容易にすると思わない」と考える若者が50%に達していることも明らかになりました。
同社の調査責任者は「若者は経済危機の影響を免れるどころか、とりわけ影響を受けている」と指摘。「単に若者が希望を持てなくなっているだけではなく、社会のシステムそのものが破たんしている」と警鐘を鳴らしています。