2010年9月8日(水)「しんぶん赤旗」

盛り土未調査 都が陳謝

「築地」移転 再発防止へ検討委


 東京都が築地市場移転予定地としている東京ガス工場跡地(江東区豊洲)の盛り土工事で、搬入した工事残土の土壌汚染調査を怠っていた問題について、都の河島均技監は7日の都議会都市整備委員会で陳謝し、再発防止に向け外部識者を交えた検討委員会を月内に発足させると明らかにしました。

 この問題は市場移転用地を含む豊洲地区の区画整理事業で、2002〜06年度にかけ道路や河川整備、地下鉄など公共事業の建設残土60万立方メートルを搬入し盛り土していたもの。このほか東京ガスも1988〜92年度に43万立方メートルを搬入していました。都の調査では盛り土の30地点から環境基準を超えるベンゼン、シアン化合物、ヒ素などが検出されています。

 都は2000立方メートルごとに1回の土壌汚染調査をすることにしていましたが、搬出元148件のうち3割の44件で規定通りの試験を行っていませんでした。

 同跡地の盛り土工事をめぐっては、第2次大戦中に毒ガスを製造していた旧陸軍技術研究所跡地(新宿区)周辺の都営住宅工事に伴う残土も搬入されていたことが、日本共産党の清水ひで子都議の追及で明らかになっています。





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