2010年8月21日(土)「しんぶん赤旗」

イラク米戦闘部隊の撤退

侵略の負の遺産残る

「影響力維持」図る米


 イラク駐留米戦闘部隊の撤退の期限とされた8月末を前に、最後まで残っていた戦闘旅団「第4ストライカー旅団」が19日、イラクから撤退し、米国と被占領国イラクの関係は新たな局面に入りました。しかし、米国が起こした不法な侵略戦争の負の遺産は大きく、戦争で破壊された国民生活と治安はいまだに回復していません。一方で、米国は2011年末の「完全撤退」後も、米軍のプレゼンス維持を図ろうとしています。

 イラクでは2日前の17日、首都バグダッドで自爆テロが起き、今年最大の59人が死亡しました。昨年のテロや暴力によるイラク民間人の死者は08年の約半数に減ったとはいえ、なお、4645人(民間団体「イラク・ボディーカウント」の集計)を数え、今年も4月末段階で1010人が死亡(同)するなどの状態が続いています。

 戦闘で居住地を追われた難民や国内避難民は一部は帰還したものの、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、なお国外に約100万人、国内に155万人が生活しています。

 イラクには9月1日以降、約5万人の米軍が残ります。国防総省のモレル報道官によると、米軍部隊は、“正式の戦闘任務”には就かないものの、国際テロ組織アルカイダや他の武装過激組織掃討作戦は行います。同報道官は「誰も戦争が終結したと宣言したわけではない」と述べています。

 ゲーツ米国防長官は先週、イラクとの間で「完全撤退」後の米軍の地位についての「論議を開始した」と語りました。イラクとの合意には、F16戦闘爆撃機によるイラク領内偵察活動継続も含まれると報道されています。(伴安弘)





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