2010年8月12日(木)「しんぶん赤旗」

「韓国併合」首相談話

韓国各紙の見解


 韓国の新聞各紙11日付は、「韓国併合」100年にあたっての菅首相談話について、社説を掲載し、1995年の「村山談話」から前進した部分を評価する一方、歴史問題の解決にむけて日本側のさらなる努力を求めました。その内容を紹介します。

 最大紙の朝鮮日報は、「歴代の日本の総理の謝罪と反省に比べ、進展した内容が含まれている」と評価。「菅談話は基本的に『村山談話』の延長だが、植民地支配が『韓国人の意思に反したものだった』と明記した。間接的ではあるが、首相談話としては、はじめて日本による植民地支配の強制性を認めた」と述べました。

 東亜日報は、「併合条約が、20世紀初頭、軍事的、外交的に優位にあった日本により強圧的、不法に行われたという厳然たる事実を認めないかぎり、両国の真の歴史和解は難しい」と主張。「『談話』の発表は、歴史問題を画期的に打開する可能性もあったが、『村山談話』を基調とし、強制性を間接的に言及する線に留まったことで、(日本の)歴史認識の限界をあらわした」と指摘しました。

 ハンギョレ新聞は、「95年の『村山談話』以後、後退してきた日本の歴史認識を村山談話の水準に戻した点で意味がある」と評価。併合条約が最初から無効だったと宣言しなかったことや、教科書問題や慰安婦問題などについての言及を避けたこと、韓国と同様に植民地支配の被害を受けた北朝鮮に対する言及がなかったこと、などの問題点を指摘した上で、「日本政府と日本社会のいっそうの奮発を促す」と述べました。





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