2010年7月5日(月)「しんぶん赤旗」

女性能力向上へ新機関

国連、来年1月に設立


 国連総会は2日、世界の女性と女児の状況を改善するための新たな単一機関「国連男女同権と女性能力向上事業体」(略称・国連女性)を来年1月に設立する決議を全会一致で採択しました。

 新機関は、これまで国連で女性問題を扱ってきた機関・部局のうち四つを統合します。

 統合されるのは、国連女性開発基金(UNIFEM)、国連女性の地位向上部(DAW)、ジェンダー問題担当事務総長特別顧問事務所(OSAGI)、国連国際女性の地位向上訓練研修所(INSTRAW)。新機関を統括する国連事務次長が新たに任命され、4機関・部局のこれまでの予算総額の2倍に当たる年間5億ドル(約440億円)が充てられます。

 国連児童基金(ユニセフ)、国連開発計画(UNDP)、国連人口基金(UNFPA)などの国連機関は、専門分野での男女同権や女性の能力向上に向けた活動を継続します。

 新機関は「女性の地位向上委員会」などの政府間組織や国連諸機関と連携を図るとともに、国連加盟国での取り組みを支援することを目的にしています。

 新機関の設立は、国連機構改革の一環で、4年間にわたって先進国、発展途上国、関係する社会市民団体の間で交渉が行われてきました。





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