2010年6月22日(火)「しんぶん赤旗」
日中不再戦を誓う
元戦犯管理所 設立60周年で式典
中国
【撫順(中国遼寧省)=小寺松雄】日本人兵士らが収容された中国の元戦犯管理所(撫順市)の設立60周年と陳列館完成を記念する式典が20日、同管理所内で開かれました。日本からは元収容者をはじめ約100人が参加しました。
同管理所は中国革命の翌1950年に設立され、敗戦後のシベリア抑留を終えた旧日本軍幹部、兵士約1000人が収容され、56年に判決を受けました。
式典では元収容者(89)が、「収容者は1人も死刑にならず、判決後は有期刑の45人以外は全員が即日釈放された。64年には全員が帰国を果たせた」と語りました。
式典では中国側出席者に続いて、日中友好協会の長尾光之会長もあいさつ。「歴史を忘れず、日中、アジア、世界の平和のために運動していく」と決意を表明しました。
日中友好協会事務局長の矢崎光晴さんらが、同管理所にいた矢崎さんの父から教わった中国伝統の「蒙古踊り」を披露。また同管理所を素材にした「撫順の朝顔」を大門高子さんらが合唱して交流。日中不再戦の思いを固めました。
日本からは日中友好協会や「撫順の奇蹟を受け継ぐ会」(姫田光義代表)の会員、日本の中国侵略を素材にした歌を発表している「紫金草合唱団」のメンバーらが参加しました。
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