2010年4月13日(火)「しんぶん赤旗」
「世界一斉投票」呼びかけ
ボリビア政府社会運動団体
温暖化対策を推進
軍事費削減・予算増額
【メキシコ市=菅原啓】南米ボリビアのモラレス政権と社会運動団体は8日、今月19日から22日まで同国コチャバンバで開催する「気候変動に関する第1回世界諸国民会議」で、軍事費削減や地球環境保護のための予算増額などについて是非を問うために、「世界一斉投票」を提起する考えを明らかにしました。
温暖化問題での世界一斉投票は昨年12月、コペンハーゲンで開かれた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)の際、モラレス大統領が提案していたものです。
ボリビア政府機関紙カンビオ8日付によると、一斉投票の設問は、(1)世界各国、とりわけ先進国に温室効果ガスの削減目標の引き上げを義務付ける(2)戦争に浪費されている軍事費を削減し、地球を守る予算を拡大する―などの方策について是非を問うものです。
また、環境破壊につながる過剰消費にもとづく現状の経済モデル、資本主義の変革を望むかどうかについても投票を行う案が話し合われています。
会議を準備する組織委員会は、投票日を今年10月12日に設定。投票方法はインターネット投票が中心ですが、その国の政府が賛同している場合は、中央選管が管理する公式の投票が実施されることになると説明しています。
世界会議には世界107カ国から約7500人が参加を予定しています。ボリビアのチョケワンカ外相の発表では、すでに15カ国の政府と国連諸機関から公式代表団派遣の意向が伝えられています。ニカラグアの元外相・前国連総会議長のミゲル・デスコト氏ら多くの著名人の出席も確認されています。