2010年4月2日(金)「しんぶん赤旗」

豊洲市場予定地

汚染なし前提で購入

都に賠償求め監査請求


 東京都が築地市場の移転予定地とする東京ガス跡地(江東区豊洲)の一部を、土壌汚染がない前提で購入したのは違法だとして都民が1日、石原慎太郎知事と当時の関係局長5人に対し賠償するよう、住民監査請求を都監査委員に行いました。

 豊洲予定地は2000年に東京ガスが行った調査でベンゼン、シアン化合物など高濃度の有害物質が検出され、08年の都の調査では環境基準の4万3000倍のベンゼンが見つかっています。ところが都は06年、予定地の約27%の土地(面積10万平方メートル)について、「東京ガスが汚染物質を掘削除去する」から汚染がないものとして、約600億円で購入契約していました。

 監査請求は、都が見込む土壌汚染対策費586億円の27%に相当する159億円余の税金が不当に支出されたとしています。

 請求者は記者会見で、「割高な価格で購入したのは東京ガスへの不当な利益供与にあたる」と批判しました。

 豊洲予定地をめぐっては3月都議会で、汚染土壌のずさんな処理実験を行いながら「汚染を無害化できる」とごまかしていたことが日本共産党の追及で発覚しましたが、移転経費を含む都の市場会計予算を民主・自民・公明3党の賛成で可決しています。





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