2010年3月15日(月)「しんぶん赤旗」

「消火・避難…課題は山積」

札幌・認知症ホーム火災

職員だけで安全守れない

施設と知らない住民多く


 13日未明の火災で、認知症の入所者7人が犠牲になった札幌市北区のグループホーム「みらいとんでん」の火災事故。現場には14日昼前、火災で81歳の母親を亡くした男性と家族らが訪れました。男性は「亡くなったという実感は、まだわきません。複雑な気持ちです」と言葉少なに語りました。建物に近づくことができず、男性らは警官に花束をたくしました。(阿曽隆)


 深夜、静かな住宅外を襲った火災―。火災原因は、1階居間にあった灯油ストーブ付近が激しく燃えており、干されていた洗濯物に火が燃え移った可能性が指摘されています。近くに住む女性は、「気づいた時には、煙と火の手がすごい勢いで出ていて、助けに入れる状況でなかった」と振り返ります。

 「みらい」は一見すると住宅地に建つ普通の民家。付近の住民でさえもグループホームだとは知らなかったという人も多くいました。

 2000年の介護保険法施行で制度化された認知症高齢者グループホームは、10年間で急速に増え、北海道内には808施設あります。異業種からも多く参入しています。

 「日本グループホーム学会」の室津滋樹会長は13日、現地を視察し、「グループホームの数はこれからも増えていく。介護するだけでなく、安全を守る体制を作れるかが問題だ。障害者や高齢者の施設火災では、消火設備の問題に加え、どう避難させるかが大きな課題になる」と指摘。「職員だけでは安全を守りきるのは難しく、地域との協力関係が必要だ」と強調しました。


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