2010年3月11日(木)「しんぶん赤旗」

築地市場移転先

都 データ示さず“安全宣言”

土壌汚染処理実験 中間報告


 東京都中央卸売市場は10日、築地市場の移転先とする東京ガス工場跡地(江東区豊洲)で行っている土壌汚染処理実験の中間報告を公表しました。都は記者会見で「確実に汚染物質を除去できる技術が確認できた」としましたが、データも示さずに“安全宣言”を行ったことに記者団から批判があがりました。

 中間報告は現在実験中の16カ所のうち実験が終了した5カ所に限ったもの。ベンゼン、シアン化合物、重金属を土壌中の微生物による分解や洗浄、加熱などの技術で処理し、最終報告は6月末に公表するとしています。

 中間報告はシアン化合物と重金属を洗浄処理で、油膜が見られるベンゼンの汚染土壌を加熱処理で環境基準以下にできたとしたものの、地下水の浄化、土壌の微生物による処理は「実験中」としてデータを公表しませんでした。会見で記者団から5カ所のデータの公表を求められると、「後刻示す」と答えるにとどまりました。

 専門家会議の提言では予定地で122万立方メートルの土壌を入れ替えたり浄化するとしていましたが、都は汚染処理する土壌を29万4000立方メートルに限定し、ほかは現地で再利用したり別の場所に運搬する計画です。

 都の移転計画に対し、市場関係者や消費者団体、日本環境学会から「汚染が地下深くにひろがっている危険性が高い豊洲では、食の安全は守れない」と批判が高まっています。


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