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2010年1月4日(月)「しんぶん赤旗」

公設派遣村

生活再建へ 力合わせ

ワンストップの会“あきらめないで”

国・都は食・住支援継続


 国・東京都は3日、「公設派遣村」(渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターなど)に入所している833人(3日午後7時現在)に対し、新たな宿泊先などの通知をしました。入所者は4日、同センターを出ることになりますが、今後は生活再建に向けたとりくみが焦点になります。


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(写真)「ワンストップの会」の宣伝カーと、個別相談を希望する入所者の行列=3日、東京都渋谷区のオリンピック記念青少年総合センター(一部画像加工)

 「年越し派遣村が必要ないワンストップ・サービスをつくる会」(代表・宇都宮健児弁護士)が3日午前、同センター前で、入所者とともに集会を開催。

 同会の井上久さん(全労連事務局次長)は宣伝カーの上でマイクを握り、「生活保護の申請など、問題点はまだいろいろあるが、あきらめては絶対だめ。何かあったらワンストップの会に相談してほしい。いっしょに進めていきましょう」と呼びかけました。

 井上さんは、都と交渉した結果として、(1)4日以降も国・都が責任を持って別の宿舎をあっせんし、食事も提供する(2)270人超が同会を通じて渋谷区などに出している生活保護申請は生かされる―などと説明しました。

 同センターに入るまで3カ月以上、豊島区近辺で路上生活をしてきた元日雇い派遣労働者の男性(40)は「夜は自転車置き場で段ボールを敷いて寝た。昼は図書館など暖かい場所でしのいだ。もうあんな生活に戻りたくない」と話しました。この男性は2日に同会を通じて生活保護を申請しました。

 同じく4カ月の間、墨田区で路上生活をしてきた元日雇い派遣労働者の男性(52)は「隅田川の河川敷や公園の冷たいベンチで支援団体からもらったカイロで暖をとり寝た」と言います。3日に同会に相談し、生活保護を申請することにしました。

臨時の宿泊施設 都が800人分提供

 東京都は3日、「公設派遣村」を利用した人たちに対し、4日以降も一時的な宿泊施設を提供すると発表しました。

 それによると、提供される宿泊施設は、都内のカプセルホテル6カ所と臨時宿泊施設2カ所で約800人分。宿泊可能期間は4日からおおむね2週間程度です。カプセルホテルは4日のみで、5日以降は臨時宿泊施設で対応するとしています。



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