2009年12月6日(日)「しんぶん赤旗」
人工ヒレのウミガメ 引っ越し
徳島で越冬へ
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人工ヒレの装着試験が進んでいるアカウミガメ「悠」の引っ越し作業が5日、保護されていた神戸空港島の人工海水池で行われました。引っ越しは越冬のためで、同日中に徳島県美波町の日和佐うみがめ博物館カレッタへ移送。空港島には来年5月に戻る予定です。
2008年6月に両前脚の約半分を失った状態で保護された悠。NPO法人日本ウミガメ協議会(亀崎直樹会長)や大阪府内の義肢メーカーなどが人工海水池で3度、装着試験を実施してきました。「遊泳能力は格段に上がっている」といわれますが、取り付け部分の改良や前脚の可動範囲の確保などが課題として残っています。空港島では同日、人工ヒレの型取りなども行われ、新型モデルを「来年1〜2月ころには日和佐に持っていきたい」(義肢メーカー)考えです。また、漁船による混獲で一緒に保護されていた他の3頭は、けががなかったため紀淡海峡に放流されました。