2009年12月4日(金)「しんぶん赤旗」

家族農業に展望与えて

農業委代表、党議員団と懇談

（写真）農業委員会会長大会の要請団と懇談する（向こう側右から）高橋、紙の各氏＝３日、国会

　「農地の番人」であり地域農業振興策を提案する農業委員会の会長大会が３日、東京都内で開催され、大会代表団が大会決議をもとにした要請のため日本共産党国会議員団を訪れました。紙智子参院議員（農水部会長）、高橋ちづ子衆院議員（食料・食の安全・農林水産対策委員会責任者）と懇談しました。

　農業委員会は、農地の許認可権をもつ行政機関。株式会社一般にも農地を借りることが原則自由となる農地法がこの１２月に施行されることから、改定農地法に対応した体制の強化などを求めています。

　農業委員会の都道府県組織である北海道農業会議の岡村雅敏副会長ら一行は、民主党の一部に利益本位の株式会社を農業の担い手として考えている部分があり、地域の自治活動や農地保全の共同活動に不安があると指摘し、「私たちは利益がなくても我慢し、農地を守っている。家族農業に後継者が生まれる展望がほしい」とのべました。

　鳩山内閣がすすめる米の戸別所得補償について、米価暴落にならない十分な交付水準が必要だと強調し、「今の政権は農村現場への説明と情報がない」と訴えました。“輸入自由化してその損害を補償する制度”にしてはならないと訴えました。

　紙、高橋両氏は、日本共産党が、食料自給率向上にむけ価格保障を中心に所得補償を組み合わせた「農業再生プラン」で懇談やシンポジウムをしていると紹介。「現場の声を聞かせてください。国会で反映させる議論をしたい」と応じました。