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2009年11月19日(木)「しんぶん赤旗」

原告患者2000超す

ノーモア・ミナマタ 142人追加提訴

熊本地裁


写真

(写真)原告2000人突破の提訴を前に全患者の救済を訴え集会を開く原告ら=18日、熊本地裁前

 水俣病不知火患者会(大石利生会長)が国、熊本県、チッソに損害賠償を求めている「ノーモア・ミナマタ訴訟」で18日、142人が18陣として熊本地裁に追加提訴しました。これで同地裁での原告患者数は2018人となりました。

 裁判での和解のための環境省との事前協議が始まってからははじめての追加提訴。今回の提訴者は、熊本、鹿児島、長崎、福岡に住む40歳代から80歳代までの男性70人、女性72人です。

 提訴を前に熊本地裁前で開かれた集会で、2000人を突破したことについて園田昭人弁護団長は「すべての被害者の救済を実現するには多くの患者の結集が必要。情勢は動いているが、たたかいなくして成果は得られない。9月の不知火海沿岸住民大検診では、まだまだ患者がいることがわかった。ノーモア・ミナマタの旗を掲げてたたかっていく」と決意を表明しました。

 提訴原告を代表して、行政の救済指定地域外の天草市の岩崎明男さん(55)が「小学校から父親と漁に出ていた。私たちの地域では、まっすぐ歩くことのできない人も出たりしていたが水俣病の申請をした人はいない。情報がないし、魚が売れなくなったら困ると声を出せないからです。海はつながっていることを国は無視している。今のままでは救済されないならと裁判に立ち上がった」と決意を述べました。

 提訴後、熊本市青年会館で開かれた2000人突破集会で、大石会長は「『特措法』はできたが私たちのたたかいで国の思うようにはいっていない。最高裁判所での判決を踏まえた解決を国に迫っていく。支援を」と訴えました。

 報告集会には日本共産党の松岡徹党県副委員長が出席し患者らを激励しました。



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