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2009年11月16日(月)「しんぶん赤旗」

“八ツ場ダム マネー” 自民還流

小渕 中曽根 佐田氏ら支部に

受注企業が742万円

08年収支報告書


 八ツ場(やんば)ダム工事の関連事業を受注した22社から地元群馬県の自民党支部へ2008年に総額742万円もの献金があったことが、本紙の調べでわかりました。こうした受注企業からの献金は、“八ツ場ダムマネー”が自民党に還流する格好になっています。


 最新の08年政治資金収支報告書によると、受注業者から献金を受けているのは、中曽根弘文(前外相)、山本一太の両参院議員、小渕優子(前少子化担当相)、佐田玄一郎(元行革担当相)の両衆院議員、尾身幸次(元財務相)、谷津義男(元農水相)の両元衆院議員(ことし8月の総選挙で落選)が支部長を務める支部など、群馬県の自民党8支部です。

 中曽根氏は、受注企業9社から176万円、山本氏は10社から130万円、小渕氏は36万円、佐田氏は42万円、尾身氏は62万円、谷津氏は96万円などです。

 この他に、自民党群馬県ふるさと振興支部は受注企業9社から132万円を集めています。同支部は、小渕優子後援会に献金するなど小渕氏と深い関係のある支部です。

 八ツ場ダム計画では04年度からの5年間で、470億7800万円余りが関連工事(落札金額が1000万円以上分)に費やされています。

 中曽根氏や小渕氏らの自民党6支部に計161万円を献金していたヤマト(本社・前橋市)は、配水施設工事7750万円分を受注。同社には、国土交通省OB2人が天下っています。

 総額9億1400万円分を受注していた石橋建設工業(同・群馬県太田市)は中曽根、谷津両氏に計68万円を献金しています。

 佐田氏のように親族企業の佐田建設(同・前橋市)が受注している例もありました。

 また自民党の政治資金団体、国民政治協会に献金をしている大手ゼネコンの鹿島建設と大成建設、準大手ゼネコンの西松建設も八ツ場ダム関連工事をそれぞれ受注しています。



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