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2009年11月7日(土)「しんぶん赤旗」

日弁連 人権擁護大会で

ビラ弾圧批判を決議


 日本弁護士連合会が和歌山市で開催した第52回人権擁護大会最終日の6日、政治的ビラの配布にたいする規制を批判し、自由な配布を求める内容などを盛り込んだ「表現の自由を確立する宣言」を決議しました。日弁連がビラ配布弾圧問題を正面から取り上げた決議をあげるのは初めてです。

 「宣言」は、政治的内容のビラを投函(とうかん)する行為で住居侵入罪や国家公務員法違反で逮捕・起訴され、有罪判決を受けるなど「刑罰をもって市民の政治的表現の自由が脅かされる事態が生じている」と憂慮。国際人権(自由権)規約委員会からも不合理な制限の撤廃を勧告されていると指摘しています。

 市民の重要な意見表明の手段であるビラ配布を過度に制限することは「ビラの配布規制にとどまらない市民の表現の自由の保障一般に対する重大な危機」と警鐘を鳴らしています。

 こうした事態打開のための日弁連の提言として▽国、地方公共団体、特に警察や検察は、市民の政治的表現行為に干渉・妨害しない▽裁判所が「法の番人」として、市民の表現の自由に対する規制を厳格に審査する▽政府、国会は早急に公職選挙法および国家公務員法などを改正する―ことなどを求めています。

 人権擁護大会では、取り調べの可視化、地球温暖化、消費者被害、人権擁護などの問題でも宣言を決議しました。


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