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2009年11月1日(日)「しんぶん赤旗」

救済拡大 切実な声

アスベスト交流集会開く


 「アスベスト健康被害の補償と根絶を求める全国交流集会」(主催・働くもののいのちと健康を守る全国センター)が31日、東京都内で開かれ、約150人が参加しました。2011年の石綿救済法の見直しにむけ、国と石綿関連大企業の責任を問い、「救済基金の創設」「救済範囲の拡大」を求める声が相次ぎました。

 大阪泉南アスベスト国賠訴訟原告団の武村絹代さん(52)=泉南市=は「紡績工場に13年間働いた母は石綿肺に苦しみ、週に3回救急車で運ばれたことがあった。無料検診で原因がわかったとき、母は泣いていた。アスベストを野放しにした国に怒りを覚える」と発言。ことし6月に夫を肺がんでなくした佐藤美代子さん(64)は「私は、主人を元気な体に戻してほしかった。夫の無念をみなさんにわかってもらいたい」と、涙声で語りました。満田ヨリ子さん(65)も「私はだれにいうこともできず、喀血(かっけつ)しながら死を待つ夫を看病してきた。死んだ夫のためにも、裁判でがんばっていきます」とのべました。

 国の人口動態調査で1995年から08年までに中皮腫の死者は1万1212人。同全国センターの田村昭彦副理事長は「昨年度までに特別遺族給付を受けたのは、中皮腫2969人、肺がん1725人と少なく、多くが救済されていない」と報告。救済基本法の制定や救済基金の創設などとともに、石綿肺なども救済対象とし、石綿健康管理手帳の「一人親方」への交付や、受診できる医療機関を増やすことが必要だと訴えました。

 首都圏建設アスベスト訴訟弁護団の佃俊彦事務局長は「東京、横浜両地裁で計212人の原告のうち半数以上が解決を見ずになくなった。46社の加害企業、国の法的責任を明らかにし、すべての潜在被害者救済のための基金・制度の創設や予防対策を実現させよう」と決意を表明しました。

 記念講演した森裕之立命館大学教授は、アスベストによる健康被害の歴史をふりかえり、「政府の規制の遅れが、甚大な被害者を発生させた。現実に被害が起こっているのに、政府が放置してきた責任は大きい」と、批判しました。

 集会には日本共産党の市田忠義、小池晃両参院議員秘書が参加しました。



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