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2009年10月31日(土)「しんぶん赤旗」

私立中高生 滞納最多

学費 中退は今年度155人

私教連調査


 私立に通う中高校生の今年9月末の3カ月以上の学費滞納が高校で4587人、中学で304人といずれも過去最高にのぼっていることが30日、わかりました。全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)の調べ。全国私教連は、緊急に授業料減免措置を拡充し、経済的理由で1人の中退も出さないよう政府と自治体に求めています。

 調査は1998年以来毎年実施。今年は、32都道府県の328高校、134中学から回答がありました。高校生約27万人、中学は約5万2000人。前年同期比で高校で約1300人増え、滞納率は0・23ポイント悪化し、1・7%となりました。2004年9月末の1・87%、06年の1・75%に次ぐ滞納率です。中学生は過去最高の0・58%でした。

 4〜9月の中途退学者は高校で149人、中学で6人。

 調査では「父親は2月にリストラにあい、47歳という年齢もあって再就職先が見つからず、失業給付も切れてしまった」(兵庫県)「母子家庭でパート掛け持ちで働いても追いつかない」(千葉県)など深刻な実態が寄せられています。

授業料減免思いきって

 全国私教連の小村英一委員長の話 9月末の滞納率が一昨年、昨年からはねあがっていることを深刻に受け止めている。昨年からの経済状況が生徒の学校生活を直撃している。このまま推移すれば多くの生徒が学費が払えず、年度末までに高校を辞めていくことになる。私学の授業料減免措置に国と県が思いきった措置を講じる必要がある。そのために全力をつくしたい。



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