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2009年10月23日(金)「しんぶん赤旗」

原爆症訴訟 解決へ

被団協、共産党に要請

救済基金の具体化 厚労相との定期協議早く


 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は22日、国会内で、日本共産党に対して、核兵器廃絶や原爆症認定集団訴訟の全面解決について要請しました。被爆者や原告・元原告、弁護士ら13人が参加し、日本共産党から穀田恵二、高橋ちづ子の両衆院議員、仁比聡平参院議員が応対しました。


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(写真)被団協の人たちから要請をうける(左3人目から)穀田、仁比、高橋の各国会議員=22日、衆院第1議員会館

 志位和夫委員長あての要請書は(1)核兵器廃絶に向け日本政府が特段のイニシアチブを発揮する。2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議の成功をめざす(2)日米核密約を破棄し非核三原則の法制化を図る(3)集団訴訟解決にあたって、原告救済のための基金の具体化と、厚生労働大臣との定期協議を早期に実施する(4)7600件の原爆症認定申請の滞留を解決するため、審査の迅速化と認定基準の再改定をはかる(5)国として原爆被害の実相を国の内外に伝えるとともに、被爆者の証言活動を支援する―の実現を求めています。

 要請で、岩佐幹三事務局次長が要請書を読み上げ、「集団訴訟は終盤にさしかかっているが、解決には時間がかかると思います。私たちの気持ちをくんで対応していただきたい」と語りました。

 仁比氏は「米国が核兵器の被害を小さく見せようとするもとで被爆者行政をゆがめてきた政権が退場したのだから、今こそ被爆の実相を直視し、核兵器のない世界へのイニシアチブの先頭に立つことが政治に求められています」と応じました。

 穀田氏は「みなさんの地道なたたかいが日本の政治や世界を動かし始めている」、高橋氏は「党派を超えた共同で要求を実らせるため、各党に働きかけていく」と語りました。

政府・議員に要請・集会

仁比氏あいさつ

 日本原水爆被害者団体協議会は22日、被爆者の悲願である核兵器廃絶をすすめることや、原爆症認定集団訴訟の全面解決などを求め、厚労省や外務省、政党、国会議員に要請しました。要請後、衆院第2議員会館で院内集会を開きました。

 院内集会では、坪井直代表委員があいさつ。全国弁護団の宮原哲朗事務局長が、たたかいのなかで二度にわたって原爆症の認定基準を変えさせ、集団訴訟の全面解決の道筋をつける確認書を首相と結ぶことができたと到達点をのべ、確認書を土台に裁判が継続している48人の一審原告の全員勝訴と、原告全員を救済するための「基金」や厚労相との定期協議を具体化させようと訴えました。

 民主、社民、公明の衆参議員があいさつ。日本共産党の仁比聡平参院議員は、要請内容に全面的に賛成であり、実現に全力を尽くすと表明。被爆者のたたかいが政治と行政を動かしてきたと激励し、新政権のもとで確認書にそって「基金」や協議を実現させようと呼びかけました。

 この日の要請では、「核兵器のない世界」に向けて日本政府がイニシアチブを発揮する▽核兵器持ち込みの「密約」を破棄し「非核三原則」の法制化をはかる▽「基金」の具体化と厚労相との定期協議の早期実施など原爆症認定集団訴訟の解決▽原爆症認定の審査の迅速化と認定基準の再改定―などを求めました。



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