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2009年10月21日(水)「しんぶん赤旗」

弾圧恩赦法は違憲

最高裁判決 無効化に弾み

ウルグアイ


 【メキシコ市=菅原啓】南米ウルグアイの最高裁は19日、軍政時代(1973年〜85年)に行われた弾圧、人権侵害に関与した軍人らに恩赦を与えてきた法律を違憲とする判決を下しました。

 「失効法」と呼ばれるこの法律は、89年に施行されたもので、これまで人権侵害事件の追及を阻む役割を果たしていました。

 最高裁の判決は、74年に共産党の青年幹部として活動していた女性ニビア・サバルサガライさんが軍によって連れ去られ、拷問を受けて死亡した事件に関連して、「失効法」は違憲であり、事件を同法の適用から除外して、さらなる調査を認めると指摘しました。

 同国では25日の大統領選挙と同時に、「失効法」無効化の是非を問う国民投票が予定されています。世論調査によると、無効化に賛成は48%で反対の34%を大きく上回っています。

 共産党、社会党が参加する「拡大戦線」を母体とするバスケス政権は2005年の発足以来、軍政期の弾圧追及に力を入れてきました。

 南米諸国では近年、自主的、民主的な国づくりをめざす革新的な政権が相次いで生まれる中で、恩赦法の見直しの動きが広がってきました。国民投票で無効化賛成派が勝利すれば、アルゼンチンに次いで2カ国目の恩赦法廃止となります。


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