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2009年10月18日(日)「しんぶん赤旗」

難病助成11疾患追加

1日にさかのぼり負担軽減


 厚生労働省は16日、10月1日にさかのぼって11特定疾患(難病)を新たに医療費助成することを決めました。

 特定疾患治療研究事業は45疾患から56疾患へ正式に追加されました。「緊要性が高い」として、11疾患の追加は、9月17日の特定疾患対策懇談会で了承されていましたが、補正予算の見直し作業に伴い、実施が棚上げされていました。

 難病対策の事業が日付をさかのぼって施行されるのは、異例です。日本難病・疾病団体協議会(JPA)と該当疾患患者団体が、要望した成果です。山井和則政務官が同日、記者会見しました。

 10月中に11疾患追加の改正通知が出され、その日付から施行されますが、対象患者が申請書類を準備するには時間がかかるため、12月末までに申請すれば、10月1日以降の医療費が助成されます。

 11疾患には進行性の病気が含まれており、一日も早い施行を患者団体が要求していました。現在の高額療養費制度では、生活保護水準を超すと月収53万円未満まで収入に応じた区分がなく、毎月8万円超を上限に自己負担がかかります。

 11疾患に限られた追加ですが、経済的な理由で高額な薬をあきらめていた難病患者に、継続的で効果的な治療の道が開かれました。

指定された11疾患

 ▽間脳下垂体機能障害(PRL分泌異常症、ゴナドトロピン分泌異常症、ADH分泌異常症、下垂体性TSH分泌異常症、クッシング病、先端巨大症、下垂体機能低下症)▽家族性高コレステロール血症(ホモ接合体)▽脊髄(せきずい)性筋萎縮(いしゅく)症▽球脊髄性筋萎縮症▽慢性炎症性脱髄性多発神経炎▽肥大型心筋症▽拘束型心筋症▽ミトコンドリア病▽リンパ脈管筋腫症(LAM)▽重症多形滲出(しんしゅつ)性紅斑(急性期)▽黄色靱帯(じんたい)骨化症



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