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2009年10月7日(水)「しんぶん赤旗」

北「6カ国協議」言及

復帰拒否の態度変更

国際社会の声受け


 北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)労働党総書記は5日、朝鮮半島の非核化に向けて「6カ国協議を含む多国間協議を行う」意向を表明しました。北朝鮮はこれまで、「6カ国協議には絶対に復帰しない」などと主張。国際社会の一致した声が、北朝鮮に、従来の態度を改めさせました。


 北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議は、昨年12月を最後に開かれていません。金総書記の言明を受けて、6カ国協議の再始動につなげられるかが、注目されます。

 北朝鮮は4月、周辺国の憂慮の声を無視し、「ロケット」発射を強行。国連安保理が、北朝鮮を非難する議長声明を採択すると、6カ国協議からの離脱を宣言し、2回目の核実験を強行しました。

 国際社会は、北朝鮮に対し、6カ国協議への無条件復帰、2005年に採択した6カ国協議共同声明の履行を要求。6月には、国連安保理が、制裁決議1874を採択しました。

 しかし、北朝鮮は「6カ国協議の基礎である主権尊重と平等の原則が踏みにじられた」などと主張。政権幹部も「永遠に終わった」(金永南〔キム・ヨンナム〕最高人民会議常任委員長)などと述べ、協議への復帰を拒んできました。

 金総書記が、「米国との協議の状況を見て」と条件付きながらも、6カ国協議に言及したことは、これまでの言動を事実上、撤回したものといえます。

 北朝鮮は、核問題の解決に向け、米朝間の直接協議を行うよう要求。一方、6カ国協議に参加する日、米、中、ロ、韓の5カ国は、6カ国協議が「最善の枠組み」だとして、「6カ国協議の枠内」での2国間協議に応じるよう求めてきました。

 米国は9月、ボズワース北朝鮮問題担当特別代表を日本、中国、韓国に派遣。「6カ国協議を促進するための2国間協議」を、協議の再開以前にも行う方向で、調整を進めました。金総書記の言明により、6カ国協議の再開に向けた米朝協議を実施するための最低限の基礎が生まれたといえます。

 一方で、北朝鮮は、6カ国協議で採択した共同声明を履行するかどうかについては明らかにしていません。北朝鮮が、「合意に拘束されない」というこれまでの主張を続けるなら、6カ国協議の再開は困難になります。

 金総書記の「6カ国協議を含めた多国間協議」という発言の真意についても不明で、各国は慎重な姿勢を見せています。一部には、6カ国協議と並行した新たな枠組みをつくることを意図したものではないか、という見方も出ています。(中村圭吾)



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