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2009年9月18日(金)「しんぶん赤旗」

日産の偽装派遣を提訴

29歳女性、解雇撤回を要求

東京地裁


 日産自動車を派遣切りされ、首都圏青年ユニオンに加入した女性(29)が17日、日産に正社員としての地位確認と、日産、派遣会社アデコへの損害賠償などを求め、東京地裁に提訴しました。

 日産は、女性を3年の期間制限を受けない26専門業務のひとつ、事務用機器操作と偽って、5年8カ月もの間、東京都中央区(当時)の本社で働かせていました。実際には、電話応対やお茶だし、コピーなど一般業務がほとんどでした。

 5月末での雇い止めを通告された女性は、首都圏ユニオンに加入。派遣法違反を申告した東京労働局から5月28日、日産に文書で是正指導が出ています。ところが、日産が団体交渉に応じず、労働局の指導に対しても回答しないため、提訴しました。

 女性は、現在、失業給付を受けていますが、11月で期限切れを迎えます。記者会見で「正社員と同じように働き、やりがいを感じていた。働き続けたい。日産は話し合いに応じてほしい」と訴えました。

 大山勇一弁護士は「形式は派遣だが、実態は直接雇用・正社員だ。派遣法の抜本改正で救済すべき事案だ」と指摘。「日産は、内部留保を蓄積し、役員報酬も増額しながら、解雇は許されない」と強調しました。

 神奈川県では、日産関連とグループ会社で解雇された派遣社員3人と期間社員2人が、JMIU(全日本金属情報機器労働組合)日産関連支部を結成し、日産とグループ会社を相手に雇用継続、賃金支払い、損害賠償を求める訴訟を横浜地裁に起こしています。



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