文字の大きさ : [] [] []

2009年9月18日(金)「しんぶん赤旗」

日米密約 調査を命令

11月末めど 外相、核持ち込みなど

共産党 資料渡し後押し


 鳩山内閣で新たに就任した岡田克也外相は17日未明の記者会見で、「密約をめぐる過去の事実を徹底的に明らかにし、国民の理解と信頼に基づく外交を実現する必要がある」として、核密約など四つの日米密約についての調査を、16日に藪中三十二事務次官に命じたことを明らかにしました。調査は25日に開始されます。


 命令は、国家行政組織法10条、同14条2項に基づくもの。対象は(1)1960年1月の安保条約改定時の、核持ち込みに関する「密約」(2)朝鮮半島有事の際の戦闘作戦行動に関する「密約」(3)72年の沖縄返還時の、有事の際の核持ち込みに関する「密約」(4)沖縄返還時の原状回復補償費の肩代わりに関する「密約」―の四つの密約です。「外務省内に存在する原資料を調査し、本年11月末を目処(めど)に、その調査結果を報告すること」を求めています。

 岡田外相は、外務省の内部調査と並行して、外部有識者による委員会を11月ごろに設置し、外務省OBへの聞き取りや資料の精査、必要に応じて米国への調査を行うことも明らかにしました。

 岡田外相は、17日未明の会見で「かなりの確度でいわゆる密約というものは存在していると思っている」との考えを表明。「密約の問題は、外交に対する国民の不信感を高めている」と述べ、自民・公明前政権時までの「密約はなかった」という姿勢を転換させると表明しました。

 また、「(米側に)調査を開始したという事実は伝えなくてはならない」と述べ、来週ニューヨークで予定されている日米外相会談で密約調査の開始を米側に伝えることも表明しました。

 日本共産党は、核密約の公開とともに、廃棄し、名実ともに「非核の日本」を実現することを主張。鳩山政権発足にあたり、核密約に関し党がこれまでに行った独自調査で得た資料を鳩山首相と岡田外相に提供しています。



もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp