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2009年8月27日(木)「しんぶん赤旗」

「核の傘」が議論に

国連軍縮会議始まる

新潟


 1989年から日本各地で開かれてきた国連軍縮会議の第21回会合が26日、新潟市で3日間の日程で始まりました(国連軍縮部・国連アジア太平洋平和軍縮センター主催、外務省・新潟市・新潟県協力)。各国や国連機関から約80人の政府高官や専門家らが参加。「核兵器のない世界」を国家目標とするとのオバマ米大統領の演説を受け、「核兵器のない世界に向けた新しい決意と行動」を共通テーマに意見交換します。

 初日は、核廃絶との関連で、日本などに提供される米国の「核の傘」(拡大抑止)の問題が大きな論点になりました。

 日豪両国が主導する「核不拡散・核軍縮に関する国際委員会」(ICNND)共同議長の川口順子・元外相は、北朝鮮の「深刻な脅威」に直面する日韓両国が「自国の安全を不安定化させることなしに、どのように『核の傘』の役割を低下できるのか」と発言。「核抑止をなくすのに資する条件」として▽信頼関係の構築▽安全保障情勢の好転▽核以外の兵器への依存―などを挙げ、それらが達成されるまでは「核の傘」に固執する姿勢を示しました。

 ニュージーランドの市民団体の代表からは、“非核保有国を核攻撃しない”という「消極的安全保障」に法的拘束力を持たせ、「核の傘」から離脱すべきだ、「北大西洋条約機構(NATO)加盟国でもベルギーやイタリアなどが、非核ニュージーランドのように『核の傘』からの離脱を図りつつある」との発言がありました。

 朝鮮半島の非核化も論議されました。中国外交部の江映峰・軍備管理軍縮局副処長は、北朝鮮核問題は「対話と協議が唯一の道」だとし、「一部の国から自国の核武装化や先制攻撃の話が出ていることに警戒すべきだ」と述べました。



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