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2009年7月15日(水)「しんぶん赤旗」

アフガンで英兵死者が急増

「イラク」超え 政府、対応に苦慮


 英国のブラウン政権は、アフガニスタンで反政府武装勢力タリバン掃討作戦に参加する英国軍兵士の死者数が急増している状況への対応に苦慮しています。


 ロイター通信によるとアフガン南部ヘルマンド州で2日から開始された米軍を中心とする北大西洋条約機構(NATO)軍による大規模軍事作戦で、12日までに英軍兵士15人が死亡しました。

 これにより、2001年10月以来のアフガン戦争での英軍兵士の死者数は184人になり、03年3月以後のイラク戦争での英兵死者数179人を上回りました。

 ブラウン首相は12日、アフガン駐留兵士向けの英軍放送サービスで「今年の夏はこれまで同様、厳しいものとなろう」と述べ、ヘルマンド州でのタリバン掃討作戦で犠牲者数が急増している現実を認めました。一方で、この軍事作戦はかつて米軍がベトナム侵略戦争で敗北し全面撤退した時と同じような事態にならないかとの質問には、「作戦は成功の兆しを見せている」とも語りました。

 ガーディアン紙と英BBC放送のために実施された世論調査会社ICMの調査によると、英軍のアフガンへの介入について、賛成が46%であるのに対し、反対は47%です。

 今年3月にBBC放送のためにComResが実施した世論調査では、国民の60%がアフガンへの英軍駐留には納得しないと答えています。

 英軍はアフガンでNATOが指揮する国際治安支援部隊(ISAF)の一員としてヘルマンド州を中心に約9000人を駐留させています。



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