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2009年7月14日(火)「しんぶん赤旗」

改正臓器移植法が成立

一律「脳死は人の死」に


 改正臓器移植法(A案)が13日の参院本会議で賛成多数で可決され、成立しました。

 改正法は、中山太郎衆院議員(自民党)ら議員有志が提出していたものです。臓器提供時に限って「脳死は人の死」としていた現行法(1997年施行)をあらため、一律に「脳死は人の死」とし、本人の同意なく臓器移植を可能としました。現行法では15歳以上としていた年齢制限も撤廃しました。親族への優先提供も認めます。A案は、6月18日の衆院本会議で可決、参院に送付されていました。

 日本共産党は参院に、他の野党議員有志とともにA案の対案として「子どもの脳死臨調設置法案」(E案)を共同提出していました。E案は、「子どもの脳死臨調」を設置し、子どもの脳死判定基準などを1年かけて議論して、国民的な合意をつくるとしています。

 参院本会議での採決は押しボタン方式で行われ、修正A案(臓器提供時に限り「脳死は人の死」とする現行法の文言を復活させながら、本人の同意がなくても臓器提供が可能)、A案の順に行われ、A案が先に可決されたことから、E案は採決されませんでした。日本共産党以外の党は党議拘束をはずして採決にのぞみ、修正A案が投票総数207、賛成72、反対135、A案が投票総数220、賛成138、反対82という結果になりました。

 日本共産党は参院ではE案の共同提案に加わったため、その対案であるA案および修正A案のいずれにも反対しました。また、審議を打ち切り、13日に本会議採決を行うことについても、「議論が尽くされていない」として反対していました。



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