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2009年7月3日(金)「しんぶん赤旗」

水俣患者 切り捨てだ

雨の中「全員救済へたたかう」「民主、背信だ」

自公民の法案合意に抗議


 「加害企業の責任逃れの修正案」「被害者を大量切り捨てにする幕引きだ」。すべての水俣病被害者の救済を訴えて、東京・国会前で座り込んで2週目を迎えた2日。水俣病患者らは、「水俣病特別措置法」修正合意した自民、公明、民主3党に「被害者の声を聞け」と抗議の声を上げました。


 「チッソ分社化は許さないぞ!」と書かれた横断幕をかかげて座り込みを続ける水俣病不知火患者会、水俣病被害者互助会、新潟水俣病阿賀野患者会らの患者。雨傘を時折、強い雨がたたきます。

 「こんな雨の中、被害者を座り込ませたのは誰ですか? 私たち被害者が救済されることはないのですか」と訴える不知火患者会の大石利生会長。「私たちは、民主党の鳩山党首に面会と説明を求めたのに、何時間も待たされたあげく会えないと追い出された。しかし、私たち被害者は民主党のようにフラフラしていない」と語り、「加害企業のチッソを(法律で)守る幕引きは絶対許さない。一人残らず全面解決するまで、私たちはたたかう」と、こぶしを高くあげます。

 水俣病被害者は口々に「民主党には失望した」「修正案は、チッソ分社化で加害企業の責任逃れを許し、被害者を大量に切り捨てる本質が、何もかわっていない」と、あたかも救済対象が広がったように見せかける自民、公明、民主の「修正案合意」の卑劣さに怒ります。

 座り込み行動に参加した新潟水俣病阿賀野患者会や水俣病被害者互助会のメンバーも「チッソの責任逃れの立法で、なぜ被害者救済になるのか」と憤慨します。

 患者団体を代表して、病の体をおして何度も何度も、国会近くの民主党本部に足を運んだ水俣病患者ら。チッソを免罪する「分社化」容認に豹変(ひょうへん)した民主党に「被害者への背信だ」と強い不信を募らせる一方、「このくやしさをばねに、これからのたたかいが大事だ」と、3日も国会前座り込み行動をつづけます。



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