2009年7月2日(木)「しんぶん赤旗」
ホンジュラスのクーデター
国連が非難決議
米・中南米が共同提案
セラヤ大統領招き全会一致
【ワシントン=小林俊哉】国連総会は6月30日、国外追放されたホンジュラスのセラヤ大統領を招き、同国で進行しているクーデターを非難する決議を全会一致で採択しました。同決議は、民主的に選挙されたセラヤ大統領とその政府を回復するよう求めています。
決議は、ボリビア、ベネズエラなどの中南米諸国や米国が共同提案。加盟国に対し、セラヤ氏の政府以外を承認しないよう求めています。
セラヤ氏は、決議の採択前に演説し、決議について「歴史的だ。世界のすべての市民を励ますものだ」と謝意を表明しました。
また、自身の政権は、同国を牛耳ってきた軍部や大資本に対抗して、貧困問題に取り組んできたと強調。国外追放について、「誰も私を裁判にかけた者はいないし、法廷に出頭を求めた者もいない」と不当性を非難しました。
同氏は総会後に記者会見し、来年1月までの大統領任期を全うすると強調し、ホンジュラスに帰国する意向を表明しました。
クーデター派は、セラヤ氏が帰国すれば逮捕するとしています。